練習日記 6月11日        Yuri

 

入梅はまだ先とのことで、青空の美しい日が続きますが、時折、夏日、真夏日があって、温度の変化が大きく、慌てて冷房の準備をしたり、いろいろたいへんですね。そんな中でも元気なお顔が揃いました。

 

最初に、Y先生から、長年この団のハーモニーをしっかりと支えてくださっていたアルトのMさんの訃報が届きました。有名合唱団に所属されている息子さんも一時期、この団の練習に参加されていました。ほんとうに驚きましたが、心よりご冥福をお祈りいたします。♪夜空の星♪になって、私たちを見守ってくださいね。

 

今回も、最初はHAYDNの最終曲、Agnus Dei からです。まず後半、特に27小節からを重点的に練習し、最後に通して歌いました。

 

たいへん興味深かったのは、ちょっと意表を突く練習方法でした。

 

33小節からは、♪Dona nobis pacem ♪の同じフレーズを、最初はテナーだけがゆったりと歌いだし、次にアルト、バスと歌い継いでいきます。その間、他のパートは、細かい音を刻んでいきます。

 

今回の練習方法は、アルトが最初のテナーの部分を歌ってから、自分たちのパートにつなげていきます。(つまり、♪Dona nobis pacem ♪を2回繰り返すわけです。)この練習を何度も繰り返した後、楽譜通りに歌うと、自分たちが細かい音を繰り返している間に、テナーの音をよく聞けるようになり、受け渡しがスムーズにいくようになった感じです。(効果てきめんでした)

 

「他のパートをよく聞きながら歌う」ことはとても大切とはわかっていても、つい、自分のパートの音で精一杯ということになりがちですが、時々、他のパートを歌ってみるのは、いいものですね。

 

この後の44小節からの♪pacem ♪の長い下降音形の繰り返しは、「天使とともに、平和が天から降ってくる」というイメージで歌います。‘ヨッコラショ’というような重い感じにならないように、とのことでした。

 

最後は通して歌い、この締めくくりの曲の大切さと、深い思いを少しずつ感じられるようになった気がしています。

 

後半は、「うたの森」から、「それが涙だと言うのなら」と「道」を練習、最後に「牧場の朝」で締めくくりました。

 

銀色夏生(ぎんいろ なつお)さんの「それが涙だと言うのなら」では、特に練習番号D♪きみはなみだを♪から、重点的に練習しました。

 

♪きみはなみだを♪の3回の繰り返しは、40小節のフォルテ♪おまじないのようにもっていて♪につなげていきます。さらにそのあとの♪こうふくのゆくえを 決めさせる♪はff(フォルテッシモ)、ハイライトなのですね。この詩の最後のフレーズです。

  ♪君は涙を おまじないのように持っていて♪ 

♪幸福のゆくえを 決めさせる♪

  ♪それが涙だと いうのなら♪

 

正直、歌詞の意味も曲も難しいなあと感じます。W先生は、「ここがうまく歌えれば、大丈夫」とおっしゃいました。(R子先生の前奏があまりに素晴らしく、「前奏だけで終わらせたいなあ」と先生????)

 

「道」も、やはり一筋縄では行かない難しさがあります。歌詞は分かりやすいのですが、曲に変化か多く、その都度適切に対応しなければなりません。拍子の変化、テンポの変化が大きく、出だしはゆったり6/8 拍子を大きな2拍子と感じながら入ります。特に6小節からは、6/8→ 9 /8  6/8 と変化します。

 

巻末の「解説」にも、「詩に寄り添い 視点の移動を伴っている」と書かれ「半世紀前に作られたとは思えない瑞々しさ」「団に合わせた解釈を求められている」とありました。

 

合唱団の練習は、楽しいばかりでなく、いろいろいろいろ頭を使って考える機会ともなり、良い姿勢を保つために、体力も鍛えられ(??)、老化現象防止にも役立ちますね。「100歳まで歌いましょうね」というのが私たち(高齢団員だけの)合言葉です。(笑わないでください!! 本気です。!!)

 

最後の「牧場の朝」で、すこしほっとした私たちでした。

 

 

皆さま、転んだり、ご家族のケアがあったり、人生山あり、谷ありですが、来週も笑顔で集まりましょう!